谷山弁護士のブログ

谷山法律事務所 弁護士 谷山哲也 横浜市中区不老町1-1-5横浜東芝ビル4階 電話045-212-9690

不動産賃貸借

1 建物賃貸借契約

多くの会社のオフィスは賃借していることが多いと思われます。このような賃貸借契約から生じるトラブルの典型的なものは、契約の更新、賃料の増減額ではないでしょうか。これらについて簡単に解説します。

(1)契約の更新

契約の更新時に、貸主から「更新はしないから出ていってくれ」と言われたらどうしたら良いでしょうか?また、オフィスを貸している会社であれば、自社で利用する必要が生じたときに、次回の契約の更新を拒絶することができるでしょうか?

建物の賃貸借には、借地借家法という法律が適用されます(民法も適用されます)。借地借家法は、借主の保護も重視しており、貸主が自由に借主を追い出すことはできません。同法では、契約が満了する1年から6カ月前の間に、貸主からこの先は更新をしない旨を通知しなければならないとされています。この更新拒絶の通知には「正当な事由」がなければならず、正当な事由があるかは、貸主と借主が建物の使用を必要とする事情や建物の利用状況、立ち退き料の額などを総合的に考慮して判断されます。最終的に判断するのは裁判所になりますから、契約更新についてのトラブルがあるときは弁護士に相談するのが良いでしょう。

(2)賃料の増減額

契約の更新の際に、貸主から更新後は賃料を上げると言われたらどうしたら良いでしょうか?また、不動産価格が下がり、周りのオフィスの賃料が下がっているのに、自社だけ賃料が高かったら貸主に賃料の引き下げを要求できるでしょうか?

一方、オフィスを貸している会社から、近隣の相場に比べて賃料が安いので、借主に賃料の値上げを要求することができるでしょうか?

借地借家法は、貸主、借主双方から賃料増減額の請求を認めています。すなわち、①土地もしくは建物に対する租税その他の負担の増減、②土地もしくは建物価格の上昇もしくは低下、③その他の経済事情の変動があったり、④近隣同種の建物の借賃に比較して不相当となったような場合は、賃料の増額や減額を請求することができるのです。

実際には、上のような事情があるときに、相手方(貸主又は借主)に賃料を増額又は減額する旨の意思表示を内容証明郵便等でします。これに相手方が応じてくれない場合は、相手方と協議をして賃料を決定することになります。しかし、相手方と話しがつかない場合は、裁判所に調停(調停とは、裁判所の調停委員を交えての話し合いです)の申立をします。

賃料の増減請求については、最初から訴訟はできず、調停をしなければなりません(調停前置と言われます)。ここで当事者が賃料の改定について合意すれば、調停条項(合意した内容を裁判所が書面化したもの)が作成されます。調停条項が記載された調停調書は、判決と同じ効力があります。

不幸にも、調停でお互いが合意できない場合は、訴訟により解決することになります。

2 賃貸不動産管理業務について

当事務所の弁護士は、不動産賃貸管理についての著作(「賃貸不動産管理業者のための個人情報保護法(書式集)」賃貸不動産管理業協会、佐藤貴美弁護士と共同監修)があり、また、長年、宅地建物取引主任者資格試験の登録講習の講師を務めるなど、賃貸不動産管理に関する法律問題に深い関心、知識を持っています(近々、不動産賃貸管理についてのQ&A集も発刊される予定です)。

不動産賃貸管理についてのトラブルは是非当事務所にご相談下さい。